外国人の就職
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日本で働いている外国人の数は増加傾向にあります。令和4年(2022年)に、就労ビザを申請し、許可を受けた外国人留学生は33,415人。前年の31,955人に比べると、3,408人(10.7%)増加しました。(※日本法務省の調査 )
また、近年パナソニックやユニクロ、楽天等、日本を代表する企業が積極的に外国人留学生を採用しており、日本で就職したいという外国人のチャンスは大きく広がっています。
ここでは、日本独特の就職活動の特徴や外国人留学生が日本で就職する上でのポイントを解説します。また、日本での就職活動に役立つ就活サイトと転職サイトもピックアップしてご紹介します。日本での就職を考えている外国人留学生は、ぜひご活用ください。
目次
日本の就職活動について
日本では大学の卒業生を対象に一括で採用を行う、新卒採用と言う独特の就職の仕組みがあります。海外では大学を卒業した後に仕事を探すのが一般的ですが、日本は海外とは異なり、卒業前に仕事を探すのが一般的です。日本の大学に通う学生はほとんどが大学を卒業する一年以上前から卒業後に働く事を希望する会社を探し出します。本格的に就職活動がスタートするのは大学三年生の12月頃です。就活サイトも多くがこの時期にオープンします。
また、日本の就職活動は新卒採用と中途採用に大きく分けられます。新卒採用とは、仕事の経験がない学生を採用する仕組みです。その一方で中途採用とは、就業経験がある人を採用する仕組みの事です。
下記は日本での就職活動の流れです。
1希望企業へのエントリー
希望企業へのエントリーは日本での就職活動の第一歩です。就職情報サイトや各企業サイトなどからエントリーすれば、その企業の会社説明会の案内や採用情報などを得ることができます。興味を持った会社があれば積極的にエントリーしましょう!ただし、複数の就活サイトから同じ企業に、重複してエントリーしないように気をつけましょう。
2会社説明会
会社説明会は、企業が単独で開催する説明会と、複数の企業が参加する合同説明会の2種類があります。会社説明会は、企業が企業理念や事業内容などを説明するための場です。会社説明会に参加することによって、その企業を深く理解することができ、自分に合う企業かどうかを確認する事ができます。会社説明会の後、エントリーシートや履歴書を提出し、筆記試験を行う企業もあるので、説明会に参加する際は、しっかり準備しておきましょう。また、会社説明会に参加しないと、応募することができない企業もあります。
お役立ちアイテム
最新の会社説明会情報を把握するため、iPhone等のスマホを上手く活用しましょう。SoftBankやdocomoのオンラインショップからは、iPhone・スマホの購入はもちろん、プリペイド携帯の申し込みも可能。
就職説明会・合同説明会の情報
- 外国人留学生向け就活トークセッション(※事前予約が必要)
- 場所:オンライン開催(ZOOM)
- 日時:2024年8月6日(火)17:00~19:00(受付時間:16:30から)
- 概要:2025年4月~2026年3月までに大学・大学院を卒業あるいは卒業見込みの外国人留学生が対象としたイベント。 外国人留学生採用を予定する企業が3社参加見込み。各企業のグローバル展開に関する事業内容や会社説明会、選考案内などを説明。
- マイナビ外国人留学生のための就職セミナー(※マイナビ2025会員登録及び事前予約が必要)
- 場所:オンライン開催
- 日時:2024年9月12日(木)12:00~17:30
- 概要:外国人留学生を積極的に採用する企業による説明会が開催されます。ここでは、企業情報の「収集」「理解」「比較」ができ、志望動機やエントリーシートの作成に役立てることができる。
豆知識
服装が自由となっている場合でもカジュアルな服装ではなく、スーツ等、フォーマルな格好で参加したほうが良いでしょう。
3書類選考/応募書類の提出(履歴書・エントリーシート)
この段階で正式な採用の選考フローに入ります。まず学生は履歴書やエントリーシートなどの応募書類を企業に提出します。エントリーシートとは、自分の特徴や考え方を企業に伝えるために、自己PRや志望動機などを書くものです。企業により応募書類が異なり、作文や課題提出が要求される企業もありますので、しっかり確認しましょう。
履歴書やエントリーシートなどの重要な応募書類は基本的に手書きが推奨されています。また、できるだけ修正液も使わないようにしましょう。書き間違えた場合は、最初から書き直すようにします。履歴書もエントリーシートも、できるだけ空欄を残さないように記入してください。
エントリーシートの注意点
- 分かりやすく書く
- 正しいビジネス日本語で書く
- 締切に遅れないよう早めに提出する
4筆記試験
記試験の種類は適性検査(SPI)、一般常識、作文・論文など様々です。出題者の意図をしっかり考え、就職活動を行う外国人留学生であるという視点を忘れずに書きましょう。一般常識の試験内容は幅広く、基礎学力問題、マナー、時事問題、常識など含まれていおり、日本の高校の教科書レベルの問題が出題されます。業界により、試験内容が少し異なりまる。日ごろから時事問題に目を向けておくなど、事前準備を怠らない事が重要です。
就活に役立つおすすめの雑誌
- 日経ビジネス...日本でのビジネスが学べる必読書。就活の時事問題対策にも役立ちます。
5面接
面接は選考の流れの中で最も重要です。内定が出るまでに2回~4回の面接が行われるのがほとんどです。選考が進むと、面接官が課長、部長、役員と徐々にステップアップしていき、面接の重要度も増していきます。
面接の種類は、「個人面接」、「グループ面接」、「グループディスカッション」などがあります。グループ面接は複数の応募者が一緒に面接を受けるので、自分の印象をしっかりPRする事が重要です。グループディスカッションとは、与えられた課題を他の応募者たちと討論し、結論を出すというものです。コミュニケーション能力や協調性など総合的に評価されますので、自分の役割に徹しましょう。
6内定通知
内定通知は企業からの採用決定を伝える書面の事です。内定が出れば就職活動はもう最終段階です。入りたい企業からの内定をもらうまで、就職活動を諦めずに頑張りましょう。
内定通知は電話で伝えられるのが多いですが、後日内定承諾書と言う形で書面で送付する企業もあります。内定を辞退したい場合、誠意を持って、早めに会社に伝えてください。
外国人留学生の就職
外国人留学生の就職には2種類の方法があります。一つは日本独特の就職のスタイルである新卒採用への応募です。もう一つは企業の中途採用への応募です。大学を卒業する留学生でも母国で仕事に従事した経験がある人は、中途採用に応募することができるため、就職の可能性は大きく広がります。
また最近では、日本企業が外国人の採用を増やしている傾向があります。特に海外市場でビジネスを展開する企業は積極的に外国人を採用します。外国人留学生は日本人学生と比較すると日本語能力では負けますが、日本企業の多くがネイティブ並みの日本語能力を求めている訳ではありません。必要となるのは最低限のコミュニケーション能力であり、一部特殊な職種を除き、日本語能力の高さが採用を決定づけるものではないため、日本語能力が高くないからと日本での就職をあきらめる必要はありません。むしろ外国人ならではの強みをしっかりアピールする事ができれば、日本人よりも採用が有利になるケースもあります。また、日本最大のショッピングモール「楽天市場」のように、英語を社内共通語として定める日本企業も増えてきていますので、高い日本語能力より日本語・英語・母国語など複数の言語ができることは外国人留学生の強みの一つと言えるでしょう。
外国人留学生の新卒採用の流れも、基本的には日本人学生と同じです。(※選考の流れは同じですが、日本人と採用の枠を競うのではなく、外国人留学生枠と言う枠の中で選考が行われるケースも珍しくありません。)ただし、企業から内定をもらった後、留学ビザから就労ビザへの変更手続きが必要です。就労ビザの審査は、従事したい仕事内容が自分の専攻や専門知識と一致するかどうかが重要な基準になります。企業からの内定をもらった場合でも、就労ビザを取得できなければ、日本で就職することはできません。就職活動を行う際は、応募職種が自分の専門性を活かせるかどうかも意識しましょう。
母国で仕事に従事した経験がある人は中途採用に応募することで、就職の可能性が大きく広がります。中途採用の流れは新卒採用と異なり、事前エントリーと会社説明会はない場合がほとんどで、書類選考、一次面接、二次面接、内定という流れになります。また新卒採用と比較すると面接の階数も少ないケースが殆どです。
中途採用に強い転職サイト
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新卒採用・中途採用共に外国人留学生にとって最大の難関となるのは筆記試験です。日本語という壁に加え、筆記では日本の一般常識を問われるケースもあり、決して簡単ではありません。日本人の学生と同様にしっかりと準備を行い、筆記試験に臨みましょう。
また、日本語でのエントリーシートの提出が必須である場合、正しい日本語で記載する事がエントリーを突破する上では極めて重要です。日本語に自信がない方は当サイトが実施している履歴書・職務経歴書の添削サービスをご検討ください。日本語能力検定1級のスタッフが翻訳を担当し、日本人の中でも文章を書く事を専門とするプロライターが添削を行います。
日本生活支援履歴書・エントリーシート・職務経歴書添削サービス
応募書類は採用面接に繋がる大切なものです。日本語に精通しているプロのスタッフが添削を行い、皆さんの日本での就職をサポートします。また、履歴書、エントリーシート、職務経歴書などの応募書類はもちろん、礼状や手紙などの添削も承ります。お気軽にお問い合わせください。
日本での就職は、決して簡単ではありませんが、どんな仕事がしたいのかをしっかり考え、就職試験に臨む事で、必ず道は開けます。自分の力を信じ、成功する姿をイメージして日本での就活に挑みましょう!
日本の主要な就職サイト
無料会員登録を行い、プロフィールを入力することで、プロフィールに興味を持った企業からスカウトを受けることができる。スカウトを受けた後は、企業とメッセージのやり取りを行い、説明会や面接の日程調整などに進む。大手企業や中小企業はもちろん、ベンチャー企業もキミスカ経由で新卒採用に取り組んでおり、効率良く就職活動を進めることができる。
またキミスカ会員は、求人へのエントリーや説明会の予約に加え、キミスカが定期的に開催している求人企業とのマッチングイベント「キミスカLIVE!」に参加することも可能。外国人留学生の就職支援含め、全てのサービスを無料で利用できるので、日本での就職活動を検討している外国人留学生であれば、必ず登録しておきたい。
無料会員登録すると、15,000を超える掲載企業へのエントリーや各種就活セミナーの申込、無料適正診断などを利用可能。また、世界最大の経済紙である日本経済新聞による ヘッドラインニュースがメールで届くサービスを利用できるので、筆記試験の時事問題対策としても役立つ。
特別企画ページ内に、外国人留学生向けのページを設置しており、メールの書き方や面接マナーなど外国人に特化した日本での就職に役立つ情報を掲載しているので、上手く活用しましょう。
外国人向けの就職情報の提供や、就職相談を行います。中国語・英語通訳員を配置しているので、事前に電話で予約すれば、母国語での利用が可能です。場所は東京、名古屋、大阪に設置されています。
ハローワークは公共職業安定所の通称です。公的な機関で掲載に費用がかからないので、地元の中小企業の求人情報も多いです。インターネットで求人情報を検索することも可能ですが、詳しい情報はハローワークの端末でしか閲覧できないので、気になる求人が見つかった場合は、最寄りのハローワークに足を運びましょう。
日本の主要な転職サイト
LHH転職エージェントは、世界最大級の人材サービス企業「アデコ」の正社員転職支援サービス。アデコの本社はスイスにあり、グローバルに事業を展開していることから、外資系の求人が充実している。
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